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〜ユーモア〜



まずは、鹿児島の後輩で、某社でも後輩だったY.N氏の作品「無手勝流言技類辞典」を、氏の了解を得て掲載させて頂く。 これらは、いずれも某社の社内誌に掲載されたもので、このまま埋もれさせておくのは惜しいと思うので、ここに公開する次第。
原則として、数年前の、いやもう10数年経ってしまったか? の某社内誌掲載の表現のままで、(ごく一部のみ修正して)掲載します。


           無手勝流言技類辞典(その1)
 アメリカの短編小説家A・ビアスの著書に『悪魔の辞典』(角川文庫)がある。そのあまりに痛烈な皮肉と風刺に、あまり好きにはなれない書ではあるが、この流れを受けて出てきたものには、パロディの色彩が強いものがあるので、それらについては結構面白く読めたりする。  例えば、『ビジネス版悪魔の辞典』(山田英夫著 メディアファクトリー刊)は、ビアスのものとは主旨が違って、風刺というより、ビジネスの場における様々な事柄が現実にどのような意味合いで使われているのか、建前でなく本音の部分を示し、日本企業の抱える問題点等を指摘する主旨らしいので、本音レベルの話として結構面白い。 少し紹介すると、
【原則として】:それ以降の文章を無効にするために使われる枕詞。
【全社的に】:事を大きくして潰そうとする時の常套句。
【本部からの指示】:取引先に言いにくいことを切り出す時の枕詞。
【完売】:担当者の発注(生産)ミスか価格設定ミス。
【経営統合】:明らかに対等でない場合の合併。
【お茶汲み当番】:嫌な上司に賞味期限の過ぎたお茶やお菓子を出す係。時々、フキンと雑巾が取り違えられる。
と言った具合である。

 系統は代わって、同様の本がまだ他にある。筒井康隆の『乱調文学大辞典』(角川文庫)で、これは、イロニーとパロディの2つで出来ていると言ってもよいと思われるが、これも一部紹介してみると、
【休載】「作者病気のため」とことわり書きが出るが、ほんとの原因は作者と編集者の喧嘩。
【三段論法】:(大前提)締切り日までに書かなければならない。
       (小前提)締切り日が過ぎたが、まだできていない。
       (結論)だから、もう書かなくてよい。
【世阿弥】:父が観阿弥、子が世阿弥、ともに左甚五郎の作。
【タイム・マシン】:時計のこと。
【直角三角形】:三つの角がすべて直角になった三角形。
【ツタンカーメン】:エジプトのラーメン
というような感じである。
そして、この筒井康隆の流れを受けたものに、スポーツライターの玉木正之氏が書いた『プロ野球大辞典』(新潮文庫)がある。これは、野球かパロディかどちらか好きな人にはお勧めの本である。ただし、筆者がかなりの虎キチであるから巨人ファンはやめておいたほうがいいかもしれない。
 それで、以前、これらの本に触発されて、日本のことわざ等について、何か他に言い回しができないものかと(暇人さながらの発想で)やってみた。
それをここにまとめて紹介してみたい。 まず、ことわざから。
猫に小判 備えあれば憂いなし 桃栗三年柿八年、石の上にも三年 塵も積もれば山となる 帯に短し、襷に長し ぬかに釘 案ずるより産むが易し 秋ナスは、嫁に喰わすな 覆水盆に帰らず 人間到る所、青山あり 火中の栗を拾う 藪から棒、藪蛇 悪銭身につかず 百聞は一見にしかず 犬も歩けば棒に当たる

最後に、四字熟語もじり編をちょっとだけ。 疑心暗鬼 千載一遇 自縄自縛 頑固一徹 率先垂範




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